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by tekumaku_w

観る場所により印象はこうも違うのね

これはオーケストラ席の後ろ側から後方を見上げたところなんですが・・

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オペラガルニエは舞台を半円状に囲むようにこうしたバルコニー席がぐるりと設置されています。でも今回初めて知りましたが、こうしたバルコニー状になっている席はバルコン(バルコニーの意味のフランス語)席ではありませんの。

こういうぐるりと周囲を囲んでいる席はLoges(ロッジュ)と呼ばれています。ロッジュの中は2席×3列になってまして、そこには高低差がないため、当然後ろの人は座ったままでは見えません。立ってみないとね。なのでロッジュの場合は最前列の1,2の席をもらわないと悲劇です(同じ値段の席なのにすごい差

ロッジュには1階、2階、3階、4階、5階とあって、どんどん上になっていきます。5階のロッジュとなるともう天井にはりついてるみたいな席で、ほっとんど何も見えそうにない、これはシャガールの天井をよく見るための席なんじゃないの!? あーっ、それかオペラ座の怪人が潜んでるところだ!!

でもって、ど真ん中正面の4階にあたる部分はロジュでなく、アンフィテアートルと呼ばれてて、ここがいわゆる天井桟敷ですね。

平場の席は、オーケストラ席(ここにも8列目までの前の席と、9〜15列までの後ろ部分の席があり)と、一段小高くなっているバルコンと呼ばれる席があります。バルコンというのはこっちなのね。正面の小高い丘みたいな部分。ようするに舞台全般が見晴らせるのでオペラなどの場合はバルコンが特等席となってるみたいです。

バレエの場合は2つの考え方があると思うんだけど、つまりはごひいきさんの踊り手がいて、その人の踊りや顔の表情まで食い入るように見たい場合。もうひとつはバレエの舞台全体の構成を楽しみたい場合。

今回たまたまなんですが、最初の席がコンシェル手配のオーケストラ前から3番目、2回目の席がネット手配のバルコンの中央やや左の席。キャストは違いますが、同じ演目を違う場所で見比べてほんとうによくわかりましたが、オーケストラの3列目となると、もうほんとに踊り手の表情や息づかいや間のとりかたまで手に取るようにわかるのです。でもそのぶん1人1人の踊りに集中してしまうから、舞台全体がどういう演出になっているのかを見落とす。

で、2回目にバルコンから見たときには、今度は踊り手の顔までは見えませんが、舞台全体が一目瞭然なため、郡舞の配置の妙とか、全員の踊りがいかに揃っているかとか、ソロ部分の踊り手や2人踊りの場合の2人の踊り手が、舞台のスペースをどう使って動きを見せていくかなど、振り付け師ヌレエフの描いた舞台像がよくわかるのです。

もちろんヌレエフは上からみた舞台の演出も考え抜いているはずだから、高い席から見た場合には、また違った舞台の美しさがあると思うのですよね。だからバレエは同じ演目を何度見てもたとえ配役が同じであったとしてもおもしろいんですね。以前バレエマニアからそう教えてもらった意味がよぉーくわかったガルニエの夜でした
by tekumaku_w | 2008-12-27 18:12 | 旅先から